間仕切り 造作(軽量鉄骨)壁

間仕切りとはゾーニングに従って個室を構成する壁をつくることで、天井と床を仕切ることをいいハイパーテーションという言い方もします。一般の方の中には背の高いローパーテーション(H=1800とか2100位のもの)をハイパーテーションとおっしゃる方もいらっしゃいますが、誤解を招く呼び方ですので注意しましょう。間仕切りには造作壁と既製品があります。
造作壁は軽量鉄骨を支柱としてその上に合板やプラスターボードで壁をつくり、塗装や壁クロス等で表面を仕上げたものが一般的です。コストパフォーマンスや作業工程の短縮の面でも有利です。

壁の仕上げ

の仕上げには、モルタルやプラスターまたは塗料などを塗る湿式(塗り壁)と、合板や壁紙を貼る乾式(貼り壁)の2つの方法があります。鉄筋コンクリート造りや鉄骨造りが多いオフィスビルでは、構造体と壁体が一体になっていることが多く、壁面仕上げも壁体そのものがコンクリート打ち放しや湿式仕上げのものと合板やプラスターボードで下地をつくり乾式で仕上げる方法があります。一般的なオフィスの内装仕上げとして、内壁に軽量鉄骨の柱を立て必要に応じて横桟を入れて、その上に合板やプラスターボード、パーティクルボードなどで下地をつくり、表面を塗装や壁紙を貼る方法がとられます。

は空間を縦方向に区切るもので、空間構成の中で大きな面積を占めますので目に入ることが多く、オフィスの環境に影響を与えることになります。壁は壁体と壁面に別れます。
壁体・・外部からの熱、音、光などを遮蔽する役割があります。
壁面・・壁体の保護と表面仕上げの面から視覚的な意匠性をもちます。
壁には建築上必要な外壁、構造に郷土を持たせる構造壁、防火等法規で定められている防火壁などの躯体壁と、空間を仕切る目的の間仕切り壁があります。

石材

石材は非常に高価なため、エントランスロビーや高級仕上げが必要な共用スペースなどに用いられます。石材は硬質で磨耗性や耐水性がよく清掃がしやすく自然な高級感が得られます。その一方滑りやすく材料代だけでなく加工にも非常にコストがかかってしまいます。
石材は磨き仕上げとして表面を平滑にし、鏡面のようにする方法と歩行時の滑り止めや光の反射を抑えるため表面に凸凹をつける粗面仕上げがあります。床材についていくつか説明しましたが、それぞれの特性をいかして効果的な使い分けをしていきましょう。

プラスチックタイル

プラスチックタイル(Pタイル)は30cm×30cmの樹脂製の薄い板状の床材です。比較的安価で、ニューオフィス化推進運動以前の国内のオフィスでは標準的な床仕様でした。耐水性がよく清掃しやすいため清潔感があり、長期の使用にも耐えるため、食堂や共用スペースの廊下、水廻りでの使用に向いています。ただし硬質であるため防音性に乏しく、足の疲労を軽減しにくい素材です。カーペットに比べて滑りやすいので注意が必要です。


 

板張り仕上げ

板張り仕上げには木製床、フローリング、寄木などがあり、オフィスではリフレッシュスペースやカフェテリアなど、気分転換をする場所に用いられることが増えています
・木製床板・・根太や床下地合板などに巾10cm位の板を釘打ちで固定する方法です。
・フローリング・・ブロック上のもの(フローリングブロック=硬木類の寄木を24cm、30cmの正方形で厚さ1.5cmもしくは1.8cmのタイル状にした床材で床下地に接着剤で貼り付ける)と板状のもの(フローリングボード=合板や天然木を寄木にした板状のもので、根太や床下地合板などに釘打ちもしくは接着剤で貼り付ける)があり、オフィスではフローリングボードの仕様が多いようです。

カーペット

カーペットは欧米においては古くから用いられていますが、日本においてはニューオフィス推進運動以降、急速に普及している床素材で、ほとんどのオフィスの床がタイルカーペット仕様となっています。カーペットは足の疲労軽減や防音、保温効果があり耐久性にも優れています。カーペットの織りには代表的なものとしてカットタイプとループタイプがありますが日本ではループタイプの製品が多く採用されています。これはループタイプがカットタイプと比較して耐久性とコストパフォーマンスが良いためです。タイルカーペットは50cm×50cmの板状になっているので、汚れた場合必要な部分だけ交換することが出来たり、アクセントカラーを入れたり出来るので、床のデザインがしやすくなります。

フリーアクセスフロア

オフィスビルにおいて二重床が用いられることが一般的になっていますが、この二重床のことをフリーアクセスフロアと呼びます。フリーアクセスフロアには高床型と低床型があり、配線の使用場所や量、方法によって使い分けます。
・高床型・・15〜50cm位の高さを持つ床で支柱タイプが一般的です。情報システム室やデータセンターなどの大量で複雑な配線をする場合に使用されます。また24時間空調や効率的な冷暖房が必要な場合に大きな床空間が得られるため、床下空調のダクトとしても使用されることもあります。
・低床型・・一般オフィスの配線をフレキシブルに行うために使用されます。高さは3〜15cm程度で支柱型と配線用の溝があるブロックタイプがあります。
最近ははじめからフリーアクセスフロアになっているオフィスが大部分ですが、自社でフリーアクセスフロアにする場合は、出入り口をスロープや框にしたり、価格や納期の問題もありますので専門家とよく相談してから実施しましょう。

生活支援スペース

社内に飲み物などの自動販売機を設置する場合が考えられます。自販機は飲料とタバコが一般的ですが、設置場所や台数、種類などに注意しましょう。また缶、ビン、ペットボトルなどの分別廃棄に配慮しましょう。このほかに給湯室がありちょっとしたリフレッシュの場としても考えられるようになっています。事務所衛生基準規則では常時雇用している人が50人以上のオフィスは休養設備の設置が義務付けされています。

研修・教育スペース

研修・教育スペースは基本的に会議室に準じた設備ですので、よほどオフィス面積に余裕のない限り会議スペースと兼用する場合が多いようです。研修・教育は比較的長時間に及ぶことが多いので、環境や家具の選択は疲労を軽減する配慮が必要になります。レイアウトは講師と受講者がいるのでスクール式配置となり、あまり詰め込まないようにすることが重要で、一人当たりの巾を70cm以上確保し、テーブル間の前後寸法は80cm以上として出入りが容易であることが必要です。

喫煙問題

喫煙の問題についてはオフィスの禁煙化が急速に進んでおり、オフィスのレイアウトプランの段階から欠かせないテーマとなっています。喫煙は健康への影響が大きく、タバコの煙や臭いを嫌う人が多くいます。その一方で喫煙は個人の嗜好ですから、単純にオフィス内での喫煙を禁止するのも難しいでしょう。タバコについてはこうした物理的、精神的の両面にわたり問題を解決していくのが重要です。

空気汚染 換気

空気環境を良好に保つために最も有効な手段は換気です。換気には吸気と排気があり、方法として自然換気と機械換気(強制換気)があります。大規模なオフィスビルでは空調設備を運転しないと換気されないこともあるので、深夜や休日のオフィスでの換気に配慮しましょう。

空気汚染 外部からの侵入

外部から侵入する汚染には、車の排気ガスや花粉、害虫等がありますが、これらは扉や窓を開けることにより室内の空気を汚染します。特に近年は花粉によるアレルギーが非常に多くなり、室内の花粉の量を抑える必要に迫られています。最近のオフィスビルは機密性が高いため適切な空気環境の維持が必要です。空気汚染物質の多くは無味無臭で人体で直接感知できないため測定値で把握することも必要になってきています。

空気汚染 建材によるもの

建材による空気汚染として代表的なものにアスベストやホルムアルデヒドがあります。アスベストは以前、断熱材や吸音材、耐火材として多く使用されていましたが、その繊維物質が飛散し、肺や喉など人体に大変有害だとして、1989年以降大気汚染防止法の特定粉塵に指定されています。またホルムアルデヒドは壁紙、家具、合板などの接着剤の原料として使用されていますが長期にわたりホルムアルデヒドが飛散し目が痛くなったり喉を痛めるなどの障害を引き起こします。上記以外にもビル冷房用の冷却装置の冷却水に発生するレジオネラ菌もあります。レジオネラ菌は空気吹き出し口から飛散し死亡率の高い劇症肺炎を引き起こすとされています。特に体力の弱っている時や免疫力の弱っている人に感染しやすいので注目されています。

空気環境 空気汚染

空気環境では、空気中の酸素濃度と空気汚染物質の有無が問題で、空気を汚染する原因としては室内で発生するものと外部から侵入するものに分けられます。このうち室内で発生する空気汚染には
・燃焼によるもの(電機・先湯・ガスを動力とするストーブやコンロの使用)
・健在によるもの(アスベストやホルムアルデヒドなどの吸音材や接着剤など)
・人間の行動によるもの(基本的な生理現象や喫煙、病原菌など)
の3つの原因が考えられます。

空気環境

多くのエネルギーを消費する現代社会においては大気の汚染や、様々な公害問題があるように、室内の空気も人体に直接的な影響があり、人によっては微量な汚染物質で健康に影響を及ぼすこともありえます。オフィスビルなどではシックビル症候群、一般家庭ではシックハウス症候群などの以前にはなかった現象が起こっています。これらの現象は空気の質、つまり空気環境が原因であるといえます。空気環境は単に触覚、嗅覚、味覚にとどまらず、安全面や健康面からも重要な環境要素といえますので、当然良い空気の環境が求められます。

熱環境 オフィスでの対策

オフィスでは熱環境に対して以下のようなことに注意しましょう。
・空気の流れがスムーズになるよう家具を配置しましょう。特に背の高いローパーテーションで閉鎖的な空間になるようなエリアの空調の配置には注意が必要です。
・サーバー、コピーなど発熱量の大きい機器が集中するような場所は空調の増設など対策が必要でしょう。
・空調吹き出し口直下のワークエリアでは風量や温度に注意しましょう。その場所にいる人の体調に影響します。
・温度のムラが著しい場合は扇風機などでの個別対応や場合によってはレイアウト変更も考えましょう。

空調値基準

適切な空調として、建築基準法施行令や労働安全衛生法基準規則に示す温度、湿度、気流に関する基準値があります。オフィスビルにおけるものとして、一般的に温度は夏季で26℃、冬季で22℃、湿度は夏季で50%、冬季で45%内外となりますが、省エネの観点から温度は夏季、冬季のそれぞれで1℃上下させることが求められます。また冬季は湿度が低くなり体内に静電気を保持することがありますので、対策として加湿器の使用などで湿度を高くすることも必要でしょう。
*参考 居室における空調値基準
・温度 17℃以上28℃以下で居室における温度を外気より低くする場合はその差を著しくしないこと。
・相対湿度 40%以上 70%以下
・気流(風の流れ) 0,50/秒以下

空調のゾーニング

必要な場所に必要なだけ空調を行うための区域化を、空調ゾーニングといいます。それぞれのスペース(一般執務スペース、会議室、応接室、更衣室、食堂など)において部屋別に空調の温度を区域分けします。特に近年のオフィスは、情報機器の発熱量をじゅうぶんに考慮する必要があり、そのことを基本にして、空調のブロックを細かく分割することも考えましょう。空調ゾーニングを的確に行うことにより省エネルギーにもつながり、結果的に経費の節減にもなります。

熱環境 空調

空調設備には、規模や経済性、効率や運用面からいくつかの種類があります。
冷温空気の供給方式には
・天井の吹き出し口から直接吹き出す方式
・床置き式のユニット
・天井取付のユニットやパッケージ などがあります。
また空調全体のシステムとして、
・空調を集中して設置、制御するセントラル方式
・各フロアごとに制御する各階ユニット方式
・空調機ごとに制御する個別法式 があります。
ここで注意しなければならないのはセントラル方式で、ビル全体を一括での集中管理ですから、曜日や時間によっては空調の効かない場合がありますので、深夜や土日、祭日の業務の際は注意が必要となりますので、入居前に確認することも必要です。

室内環境 熱

熱環境は主に人の触覚に関係し、温度・湿度・気流・放射の4つに関わる快適性のことをいいます。熱環境は健康に影響し、その結果として生産性に影響してしまいますので、如何に快適な室内環境を作るかが重要な課題となります。かつての建物は自然の熱環境(太陽熱や風)を活用せざるを得ませんでしたが、現在は人口環境(空調)に依存するようになっています。