上下昇降機構

イスに座った状態での作業の場合、楽な作業姿勢を得て疲労を軽減するため、容易に座面の高さを可変できるようにする必要があります。一般的にはガスリフト機構によるものが大半ですが、その場合、操作レバーなどが安全でしかもスムーズに操作できる位置にあることが必要です。JIS規格では座面の高さを38〜41cmを目安としていますが、日本人の体格が以前に比べ向上しているので、出来るだけ高さの調整巾の大きいイスが望ましいでしょう。比較的頻繁に座面を上下させる方もいらっしゃると思いますので、ガスリフト機構は耐久性のあることが必要です。

 

背もたれ ロッキング

作業姿勢や背もたれにかかる力に応じてロッキングすることが必要です。ロッキングとは、人が体重をかけた場合に、背もたれの角度が背もたれ取付部を中心に前後に変化することをいいます。ロッキングは予め設定された範囲内で角度が変化し、パソコンを使用しての作業や休息のために後傾姿勢をとるときに、背もたれが後方いっぱいの角度に倒れると姿勢が不安定になる場合があります。そのためロッキングの範囲を小さくしたり、ある角度で背もたれを自在に固定できるイスもあります。

背もたれ

背もたれは、座面と共にイスの重要な部分で、背中にかかる力(テンション)を支える部分であり、同時に身体の安定を保つ役割も果たします。背もたれの背中の支持点は、腰椎と肩甲骨で、腰椎を支える部分をランバーサポートといいます。背もたれが低いと腰椎にすべての力がかかり疲労の原因になりますので、背もたれの高さのあるイス(ハイバックチェア)を使用することをお勧めします。日本では役職でハイバックチェアとローバックチェアに分ける傾向がありますが、疲労軽減や健康上の理由(腰痛など)から、長時間デスクワークをする人には考えを改める必要もありそうです。

イス 座面

座面は、人の体重を臀部で受け止めるイスの重要部分で快適性を左右します。座った瞬間に適度な柔らかさをもつものが良いでしょう。また単に座面のクッションだけでなく上下昇降機構の中に、油圧等によるショック吸収機構も組み込まれていることが望ましく、座っている間に身体をしっかりとサポートし、なおかつ動きを妨げない適度な硬さと柔らかさを併せ持つことが望ましいでしょう。座面は先端が、大腿部の血行を妨げることがないようやや下方を向いている形状を選択するか、座面角度が自在に可変し、前傾・後傾姿勢がとれる製品を選択しましょう。

袖机・脇机・インワゴンなどのカギ

袖机・脇机・インワゴンなどのカギは、購入時には通常スペアキーを含め2本付いてくるケースがほとんどです。しかし長年使用したり、使用者が変わるうちに紛失してしまうこともよくあります。オフィスにおいて各種情報の漏洩は会社の信用も失いかねませんのでカギを紛失した場合は早急にスペアキーを購入するようお勧めします。また上記のようなデスク廻りの収納家具は大部分がオールロックといって、1本のカギですべての引き出しが開かないような構造になっていますから、ロックした状態でどれか一つでも引き出しが開いてしまうようですと故障ですから、修理するか買い換えるようにしましょう。

デスクのオプション

スタンダードなデスクの主なオプションには、デスクトップパネル、サイドテーブル(自立タイプやジョイントタイプ)、配線ボックスやOAタップなど多くの種類がありますが、気をつけていただきたいのは、それぞれのデスクのシリーズの専用オプションがほとんどだということです。同じメーカーでもデスクのシリーズが違ってしまうと取り付けられないケースもありますので、カタログをよく確認したり、専門家に問い合わせることが必要ですが、クランプ式のデスクトップパネルのように、一定の条件下でメーカー、シリーズを問わず取付可能な商品もあります。

デスク廻りの収納機能

デスク周辺の収納機能は、個人が自席で管理するものが対象となる場合が多いようです。収納する主なものはフォルダー、バインダーなどに整理した書類や伝票類、文房具、小物、私物などがあります。これらはデスクの引き出しや袖箱が基本となりますが、これ以外にも平机やフリーアドレスデスクの場合は、デスクインサイドワゴンやオープンタイプなどの机下収納、デスクの高さにあわせて設置する脇机、また間仕切り(ローパーテーション)のオプションを利用した収納など様々なアイテムがありますので、どれがオフィスや自分にとって使い勝手が良いかよく検討して購入しましょう。

デスクの素材

デスクに使用されている素材には大きく分けると、金属製(スチールデスク)と木製デスクになります。オフィスで使用されるデスクの大部分は金属製でスチール鋼板が大部分を占めていましたが、素材の開発や進歩と共に機能性やデザイン性の観点から非鉄金属(主にアルミニウム)や各種の樹脂が多く使用されるようになっています。各部材の主要素材は
・天板・・硬度、耐久性、コスト面からメラミン樹脂化粧板が最も多く採用されています。
・デスク本体・・強度、加工性、コスト面から冷間圧延鋼板による金属。
・天板エッジや配線などのパーツ・・樹脂類が多く、グリーン購入法の観点からリサイクルできる樹脂が使われるものもあります。

遮光シート

隣のビルとの距離が非常に近く、仕事の機密性が失われたり、プライバシー侵害の恐れがある場合などは、窓に遮光シートを貼るなどの処置を行う必要が発生するかもしれません。その場合注意したいのは、電熱線などが内臓されたガラスの場合、遮光シートによって熱がこもり、内蔵された電熱線が膨張しガラスが破損する可能性があるということです。したがってどんなガラスにでもシートを貼ることが出来るわけではありませんので、専門家と良く相談して決めましょう。

カーテン

カーテンは開口部に吊り下げる幕のことで、オフィスの一般執務室で使用されることはほとんどありませんが、役員室や高級な会議室で使用されることがあります。その理由として、カーテンは基本的に布地であり、窓周りを装飾的に見せる要素があるため、落ち着いた雰囲気や高級感を演出することが出来ます。したがって使用場所を考慮して採用すると効果的に利用できます。開き方については片開き、両開きがありますが、一般的には両開きが多いようです。

ロールブラインド

ロールブラインドは布製のスクリーンを巻き上げて昇降させます。横型ブラインドと同じような特性を持ちますが、角度を変えることが出来ないので遮光はスクリーンを下ろすことのみで行います。一般的にスクリーンは半透明で向こうが透けて見えることが多いようです。ロールブラインドは店舗や一般家庭で使用されるケースが多く、あまりオフィスで見かけることはありません。

 

縦型ブラインド

縦型ブラインドは、横型ブラインドのスラット(羽根)に相当するルーバーを縦方向に吊り下げ、左右方向にルーバーを移動させて採光を調節します。採光の量はルーバーの角度を変えることで調節します。横型ブラインドとの相違点として、ブラインドを窓巾一杯に閉めないと効果が無い点です。ルーバーの巾は7.5、10cmが標準的です。ブラインドは横型、縦型を問わず使用しているうちにスラットやルーバーが折れ曲がってしまったり、列が乱れてしまうことがあります。またホコリがたまりやすいので、メンテナンス(クリーニングなど)を十分に行わないとオフィスのイメージが悪化しやすいので定期的にメンテナンスを行うことをお勧めします。

窓廻り 横型ブラインド

の採光と遮光を調節するためにブラインドやカーテンを取り付けますが、オフィスにおいてはブラインドが多く採用されています。ブラインドには横型と縦型、またスクリーンを巻き上げる方式のロールブラインドがあります。横型ブラインドはスラットと呼ばれる羽根を昇降させたり、角度を変えて採光を調節します。スラットの巾は1.5,2.5、5cmが標準的でオフィスでは2.5、5cmがよく用いられます。

アスベスト対策

以前の建物には、天井スラブに断熱、吸音、耐火材としてアスベスト(石綿)が塗布されていました。その繊維が飛散することにより人体に有害であるとして、1989年に大気汚染防止法の特定粉塵に指定されそれ以降は使用されなくなりました。それ以前の建物では、アスベストの影響を防止するために何らかの処理が必要です。飛散の防止策として
・アスベスト自体を除去して処理する。
・他の空間に飛散しないよう区画して囲い込む方法。
・アスベストに薬剤を散布して表層または全体を固定して封じ込む方法
などがあります。どちらにしても、オフィス物件を探す場合目に見えない部分ではありますが直接人体に影響することですから、必ず確認することをお勧めします。

天井の種類 吊り天井

吊り天井は一般的にオフィスに用いられる天井で、天井仕上げ材を貼るための枠組みをスラブから吊りボルトで吊り下げる方法です。天井の仕上げとしては下地ボードに塗装、クロス貼り、天井用吸音貼りボードなどがありますが、オフィスでの天井は吸音ボードが一般的です。吸音ボードは吸音効果の高いプラスターボードに孔や溝を設けて吸音面積を大きくしたものが用いられます。また、吊り天井をシステム化したものにシステム天井があありますが、これは照明、煙感知器、スプリンクラー、空調吹き出しなどの設備と天井支持材、仕上げ材をユニット化したもので、美観性に優れ、後期の短縮及び模様替えが容易に出来ます。ただし天井強度が乏しいのでパーテーションを取り付ける場合は十分な配慮が必要です。

天井の種類 スラブ天井

天井にはいくつか種類があります。
スラブ天井は屋根もしくは直上階の床が直接に当該解の天井となることをいいます。スラブ天井は照明のみが設置され空調などその他の設備は別途に装備されます。仕上げの方法としては、モルタル、塗装、クロス貼りが一般的で、天井材に吸音材を採用しにくいため、音の反響がありますから、壁、床は十分な吸音の配慮が必要です。意匠的な面からスラブ天井に空調ダクトや各種配線を取り付けて見せる場合もありますが、一般的なオフィスにはあまり相応しくないでしょう。

天井

天井の役割は上部の空間を仕切ることで、屋根もしくは直上階の床が当該階の天井となります。したがって本来はスラブ下が天井で、マンションなどに見られます。一般的なオフィスでは、空調、換気、配線などが通るためスラブ下に改めて天井を設けています。天井そのものには照明や空調噴出し、点検孔、防火などの設備がつくとともに、保温や吸音といった機能があります。天井は高いほど広々とした感じになりますが、高すぎてしまうと落ち着きがなくなったり空調や照明効率が低下します。現在では2,6m~2,8m暗いが標準です。

塩ビシート

壁(主にパーテーション)の表面仕上げで、高級感やデザイン性もたせたりする際に用いる素材に塩ビシートがありますが、各メーカーからダイノックシート、ベルビアン、リアテックなどの商品名で販売されています。塩ビシートには単色のものから木目や石目、メタリックなものまで様々な模様や柄があります。そのため比較的よく使用される素材ではありますが、量産品の壁紙などに比べると大変高価なため、使用場所など良く考えて使う必要があるかもしれません。施工の際には下地調整に、シーラーやプライマーなどの薬品を使うため匂いが発生しますので、強制換気をしたり工事日時をオフィスの休日にするなどの配慮が必要でしょう。

耐火性・防音性

火災時の被害を最小限にするため、間仕切りは不燃性、難燃性に優れたものを選ぶのが理想で、断熱材(プラスターボードやグラスウール)を使用するなどの工夫が必要です。特に重要な部屋の防火は十分な配慮をすることが求められます。防音の高い間仕切りにするためパネル内部にグラスウールなど遮音に優れた材料を用いると共に、厚みのあるパネルを選択することが望ましいでしょう。ただし音を完全に遮断するにはスラブ下から間仕切ることが必要になってきますので、専門家によく相談して行いましょう。

パーテーションの表面仕上げ

パーテーションの表面仕上げには、スチール製やカラー合板がありますが、一般的にはスチール製塗装仕上げです。パネルのカラーはアイボリーや薄いグレー色などが用いられてきましたが、最近ではオフィス内での禁煙化が進んでパネルが汚れにくくなってきたこともあり、ホワイト色のパネルも多くなっています。また高級感を出したりデザイン性を高めるため、パネルに塩ビシートなどを貼って仕上げる場合もありますが、コスト面で高価になりますので注意が必要です。

スチールパーテーション

スチールパーテーションは、支柱の外面に、プラスター充填したパネルを取り付ける方式で組み立てます。支柱を両面からサンドイッチする方式のパネルが多いですが、両面一体型のパネルもあります。アルミパーテーションと比較するとコストの面では不利ですが、美観性や難燃性、防音性に優れており、解体再組み立ても比較的容易に行えます。また完成時のパネルの厚みは主に6cmと8cmがあり、後者の方が防音性では有利です。このほかにガラスを用いて間仕切りするデザイン性に優れたものもあり、企業のイメージや価格を検討したうえで用いるのもよいでしょう。

アルミパーテーション

アルミパーテーションは、支柱を床は固定金具、天井はジャッキなどで固定し支柱間にパネルをはめ込む方式で組み立てます。パーテーション本体のコストや、レイアウト変更などに伴う、解体・再組み立てが比較的容易ですが、支柱がむき出しになっているため美観の問題やパネル内部がダンボールなどのハニカム構造になっていますので、防音性や難燃性に問題があります。そのため高層のオフィスビルでは消防法との兼ね合いから、使用されるケースはほとんどありません。